朝が来てしまう
自重












「そもそもの不幸」

どうしてひとは
だれかをきずつけることなく
いきていくことができないのだろう

どうしてわたしは
だれもきずつけたくないとおもえば
じぶんをきずつけていかなければ
いきていけないのだろう



そもそもの不幸
人間には傷つける対象が必要なのでしょうか。














助けを求めたときに
応えてもらえないと
助けなど求めなければ良かったと
とても苦しくなります
もう助けを求めたりしないで
ぢっと我慢するのが一番だとそう想ってしまいます


だからわたしは
わたしの手の届くところにいる人には
手をさしのべ続けようと想います

その手が何度何度お節介と迷惑がられても
本当に助けを求める手が惑って震えるのを決して逃さないように
わたしは両手を広げ差し出し続けようと想います



こんな痛みを抱える人が
一人でも多くならないように



ぢっと我慢
本気で、そう思います。
こんなもの、誰にも味わって欲しくない。












「選ばれて愛すること」

何度も何度も
決意を固めるのです

あなたの傍らで生きていこうと


何度も何度も震える己に信じさせるのです

きっとあなたは何気無い表情かおで受け入れてくれると


何度も何度も
信じて
打ち消して
疑って
願いを込めて
迷って
泣きそうになって
祈って


あなたの近くで
生きて
喜んで
笑って
死にたい
そう望みながら


やっぱりできない と


許してくれる?
あなたに訊くこともできず

今夜も膝を折るのです



やっぱりできない
訊ねることもできない自分の臆病と。
私の情けないほどの自信のなさと。
できたのは、膝をついて声を殺すことだけ。












「愛」

母の日に贈った
小さな銀の一輪差に
母は毎日忘れることなく
花を飾っている

今朝は小さなバラだった


例えば愛というのは
そういうものだと想う



例えば愛というのは
美しい日常のカケラ。
















また歌いたい
自重












「マックラクライクライ」

小さい頃は
まくっら森は
本当にあると
信じていた

まっくらくらいくらい

信じていれば
まっくら森に
行けるんだと
そう思っていた

まっくらくらいくらい

光のなかでは
私と判られても
暗闇の中では
誰にもわかるまい

まっくらくらいくらい

まっくら森を
信じる子どもは
まっくら森で
友だちになれると思った

まっくらくらいくらい

ひかりのあるところ
蔑まれて傷ついて
姿の見えない
暗闇に憧れた

まっくらくらいくらい

まっくら森に
行きたかった
まっくら森に
消えたかった


まっくらクライクライ



信じる子ども
「みんなのうた」不思議名曲より